退職

…いや、オレじゃなくて。
今日付けで後輩の一人が退職した。2年程前、とある現場で臨時で雇用して、現場が終わった後で『雇用保険に入れて欲しい』ということで、正式に採用したヤツだった。
人付き合いが苦手なのか割と無口なヤツで、会社の飲み会なんかには絶対顔を出さなかった。それでも腕は確かなヤツだった。


そんなこんなで最後の日。業務は通常通り流れていく。夕方、定時を過ぎて次々に帰っていく。今日で辞めてしまうヤツを気に留める人は誰もいない。いつもと同じ。


現場を切りのいいところまで進めてきたのかどうかは知らないが、戻ってきたのは18:30近く。みんな帰ってしまって、その時点で事務所に残ってたのはオレと、営業のSさん、課長のKさん、そして専務。社長は出張で遅い。
まぁ、事務的な部分もあって、みんな残っていただけかもしれないが。オレは保険証を預からなきゃならなかったし。

…それほど仲がよかったわけじゃない。一人欠けても、仕事は通常通り進んでいく。それでもだ。こんな終わり方ってちょっとなぁ…と思ってしまった。同じ部署内の人間は課長以外誰も残っていなかった。ロクすっぽ挨拶もできないまま会社を去ってしまうわけだ。なんか寂しい。…でも会社なんてこんなもんなのかもね。


事務的な説明を交えつつ、Sさんとオレの軽い小ボケを交えつつ少し話したんだけど。笑顔は見せるんだが、どことなく寂しそうな顔だった気がする。



とりあえず、Yくん、お疲れ様。新天地でも頑張ってください。